2010/2/20 土曜日

再び失われる15年の入り口に立つ日本

Filed under: 「超」整理日記 — admin @ 8:00:50

この連載を始めた契機は、1995年の阪神淡路大震災だった。被災地でのパソコン通信の活躍ぶりについて本誌に書いたのがきっかけとなって、連載を始めることになった。それ以来15年間、今回で500回になった。ご愛読いただいた読者の皆様方に、心から御礼申し上げたい。

この間に世界は大きく変わった。中国の名目GDPは、95年から2008年のあいだに5.9倍になった。農業国が工業化したのだから、当然と言えば当然だ。しかし、成長したのは中国だけではない。先進国も成長した。アメリカの実質GDPは95年から09年のあいだに1.4倍に、平均株価は09年末までに2.7倍になった。イギリスの実質GDPは08年までに1.4倍に、株価は09年末までに1.8倍になった。それに対して日本の実質GDPは、08年までに16%増加しただけである。株価は09年末までに95年初の57%に落ち込んだ。

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2010/2/13 土曜日

中国政府と対決したグーグルに拍手

Filed under: 「超」整理日記 — admin @ 8:00:13

グーグルが中国と「戦争」状態に入っている。発端は、中国を発信源とする大規模なサイバー攻撃によって、中国人権活動家のGメールのアカウントが狙われたことだ。グーグルだけでなく、インターネットや金融など、広い分野にわたる20社以上の大企業がターゲットになっていた。

この攻撃に中国政府が関与している疑いがあることから、それに対する講義として、グーグルは、これまで中国で行なっていた自主規制を解除した。中国国内で「天安門事件」や「ダライ・ラマ」などの「危険な」キーワードで検索してもなにもヒットしなかったのだが、関連情報が得られるようになった。

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2010/2/6 土曜日

二重写しに見える日本航空と日本国

Filed under: 「超」整理日記 — admin @ 8:00:36

1996年に、この連載で日本航空(JAL)について書いたことがある(『無人島に持ってゆく本』、ダイヤモンド社、97年に収録)。その現行の最初では、60年代末の思い出を書いた。留学生としてアメリカに1人でいたとき、空港でJALの機体を見ると、強い誇りと安堵を感じたという思い出だ。

このことをあるイギリス人に話したところ、彼もBOAC(BAの前身。イギリスのかつてのフラッグキャリア)について同じ気持ちを持っていたと言った。ただし、日本人が抱いていた感情は、それより強かったと思う。なぜなら、日本は敗戦国であり、60年代における国際社会での位置づけは、イギリスとは比べものにならないほど低かったからだ。日本は、低開発国からやっと離陸したばかりの東洋の島国にすぎなかったのである。

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2010/1/30 土曜日

ソ連と同じ道を辿る日本の財政と企業

Filed under: 「超」整理日記 — admin @ 8:00:53

日本の財政は史上空前の赤字を抱えている。企業の利益は激減しており、製造業全体としての利益は、数年前の6分の1程度に落ち込んだ。

この事態に対して、どうしたらよいか? もちろん、これが深刻な問題であると認め、対策を講じるべきだ。しかし、それ以外の対処法もある。

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2010/1/23 土曜日

急回復する米企業 停滞する日本企業

Filed under: 「超」整理日記 — admin @ 8:00:08

日本の株価(日経平均)は、2009年中に19%上昇した。イギリス(FTSE)が21.3%であるのよりは低いが、アメリカ(ダウ指数)が18.8%であることよりは高かった。

しかし、重要なのは、危機以前の水準との関係だ。そこで、09年末とリーマンショック直前(08年9月発)と出株価指数を比較してみると、日本はまだ82.2%にしかなっていないが、アメリカは90.5%、イギリスは96.7%にまで回復している。また、金融危機が広がる以前の時点である07年7月と比較してみると、日本は58%に落ち込んだままなのに対して、アメリカは77%、イギリスは80%まで回復した。つまり、金融・経済危機からの脱却は、日本が最も遅れているのである。

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2010/1/16 土曜日

デフレからの脱却は不可能であり不必要

Filed under: 「超」整理日記 — admin @ 8:00:43

「デフレ脱却」が当然必要なこととして議論されている。しかし、私はその考えに強い疑問を抱く。

2008年夏頃まで上昇していた消費者物価が、秋以降下落に転じたのは事実である。しかし、その最大の原因は、原油価格の下落でエネルギー関連価格が下がったことだ。09年10月についてみれば、総合指数が前年同月比2.5%下落したうち、約半分の1.23%はこれによる。

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2010/1/9 土曜日

日本を世界に開いて経済を活性化しよう

Filed under: 「超」整理日記 — admin @ 8:00:03

イギリス、ロイヤル・バレエで今をときめくプリンシパルのアリーナ・コジョカルは、ルーマニア生まれだ。そのパートナーを務めるフェデリコ・ボネッリはイタリア人である。このバレエ団には、日本人も多い。かつては熊川徹弥、吉田都。今では佐々木陽平がいる。

ロイヤル・バレエは、昔から外国人を受け入れていた。1960~70年代にはソ連から亡命したルドルフ・ヌレエフとナタリア・マカロワを、80年代にはパリ・オペラ座バレエを飛び出したシルヴィ・ギエムを迎えた。

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2009/12/26 土曜日

経済対策の効果を検証・評価する

Filed under: 「超」整理日記 — admin @ 8:00:27

2008年の秋以来の経済急減速に対応して、いくつかの緊急経済対策が取られた。それからほぼ1年がたったので、これらの効果を検証し、評価を行なうべきだろう。

金融政策では、量的緩和政策が取られた。これは、資金繰り倒産や取引障害などの、流動性不足から生じる諸問題を回避する効果はあったろう。しかし、需要を増大したり、物価を引上げたりする効果はなかった。現状では、貨幣に対する需要が無限大になってしまっているため、流動性の増加が経済活動を刺激する効果を持たないからである。つまり、ケインズが言う「流動性トラップ」に落ち込んでいるわけだ。

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2009/12/19 土曜日

為替レートをめぐる2つの重大な誤解

Filed under: 「超」整理日記 — admin @ 8:00:13

11月の下旬に、円高が進んだ。11月はじめに1ドル=90円程度だった円ドルレートは、11月27日には、84円台まで上昇した。円高は輸出産業の収益を悪化させるとして、介入の必要性が論じられた。12月1日には、日本銀行が量的緩和拡大に踏み切った。

新聞記事には、「1995年以来14年ぶりの円高」「円の独歩高」「景気底割れ回避のため、円高阻止を」などの言葉が踊った。あたかも国難が到来したかのような雰囲気である。

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2009/12/12 土曜日

変革と教育投資こそ日本を再活性化する

Filed under: 「超」整理日記 — admin @ 8:00:06

講演に出かけたりインタビューを受けたりすると、「元気の出る話をしてほしい」と言われる。私としても、そういう話をしたいのはやまやまだ。そこで、「新しいことを始めるには、いまが絶好のチャンス」と言うのだが、これが「元気の出る話」だと受け取られることは少ない。多くの人は、きょとんとしている。

「元気の出る話」として期待されているのは、こうしたことではないようだ。多くの人は、「まもなく株価が上がる。円安になって輸出産業の利益が増える。物価や地価が上がる」というようなことを期待している。つまり、人びとが求めているのは、「なにかいいものが空から降ってこないか」ということなのである。

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