重要なのは基本構造ビットコイン改善提案

ゴールドマン・サックスは、3月11日に発表したビットコインに関する報告書の中で、「ビットコインは通貨ではない。その信奉者は頭を冷やして出直すべきだ」と述べた。この報告が問題視しているのは、ビットコインの価格変動が激しく、価値保存手段として適切でないことだ。

ノーベル経済学賞受賞者のロバート・シラーも、ビットコインの価格変動を問題にしている。今年1月のダボス会議で、ビットコインは典型的なバブルであると論じた。3月1日の「二ユーヨーク・タイムズ」への寄稿で、バブルだとの認識を繰り返し述べ、代替案を示した。それは、商品価値にリンクしたデジタルマネーだ。

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ハイエクの理想が現実化しつつある

フリードリッヒ・フォンハハイエクは、1976年に刊行したDenationalisation of Money(『貨幣の非国家化』)において、貨幣発行の自由化を主張した(本書の90年版は、Ludwig von Mises Instituteがウェブに公開しているので、全文を読むことができる。以下、ページ数は90年版)。

インターネット上に登場しつつあるビットコイン等の仮想通貨を、ハイエクの考えと関連づけてみることとしたい。

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ビットコインが持つ経済価値はどの程度か

昨年12月に、バンク・オブ・アメリカ=メリルリンチは、ビットコインに関するレポート(以下、「BAレポート」)を公表した。大手金融機関による最初のレポートであり、しかも、ビットコインの経済価値についての定量的な分析なので、興味深い。

ビットコインをめぐる日本での議論は、「怪しげなもの」「そもそもこのようなものが機能するのか?」という段階にとどまっている。しかし、アメリカ金融業界での議論は、すでに、役割の大きさに関する定量的な検討にまで至っているのだ。こうしたレポートが出されるのは、金融機関がビットコインの存在を無視し得なくなったことの反映と考えることができるだろう。

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