12年利益増の原因は円安でなく震災要因

2012年12月期決算の利益が、対前期比で増加する企業が多いと報道されている。その原因は、円安であると説明されている。安倍晋三政権の金融緩和政策によって円安が進み、これが輸出関連企業の業績を好転させているというのだ。

しかし、この説明は誤りだ。12年の利益が増加するのは、11年において東日本大震災による輸出城とタイ洪水による工場浸水という特殊事情があったからだ。

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日銀頼みの国債消化が行き詰まるとどうなる?

緊急経済対策で大型補正予算が組まれ、また2013年度予算の政府案が閣議決定された。公共事業は、補正予算から引き続いて増加している。民主党時代の「公共事業は全部駄目」という硬直的な政策からの転換は評価したい。

ただし、需要追加が目的であれば、一回限りの政策では不十分だ。支出が終われば、需要拡大効果も終わりになるからだ。外需の縮小は構造的だから、「供給能力を所与として需要を追加」という考えを取る限り、今回程度の需要追加を今後も続ける必要がある。

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日銀独立性の否定は戦時経済への逆戻り

日本銀行総裁は、政府や市場とのコミュニケーションと対話を密にすべきだと言われる。その通りだ。

ただし、「そして、政府と同じ目標を持ち、同じ政策を追求すべきである」という人が多いのだが、それは違う。政府との対話の結果、日銀が政府と異なる見解を持つことはあり得る。それが日銀の「独立性」である。なぜ日銀の独立性が必要なのか? 一言で言えば、インフレを防止するためだ。多額の財政赤字に悩む政府は、インフレを起こしてその実質残高を減らすことを望みがちである。通貨の番人としてそれを防ぐために、日銀に独立性を与えることが必要になる。

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製造業においても「減反政策」が必要

政府は11日、事業規模20.2兆円の緊急経済対策を決定し、大型補正予算を編成することとした。

この政策の最大の問題点は、対症療法的な需要追加によっては、日本経済が抱える構造問題を解決できないことだ。それだけではない。需要追加方式は、持続可能性がないのだ。以下では、まずこの点について論じよう。そして、本来必要とされるのは、需要追加ではなく、供給能力削減であることを主張する。

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