欧州ソブリン危機は日本国債に波及せず

ヨーロッパの金融危機で、イタリア国債の利回りが急上昇した。これを見て、日本国債も同じ事態に陥るとの懸念を持つ人がいる。

この懸念に理由がないわけではない。日本の財政は惨憺たる状況だからだ。消費税の増税もままならないし、社会保障の見直しもいっこうに進まない。

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金融で救済できる危機とできない危機

欧州の金融危機には、性質の界なる三つの問題が含まれている。

第1は、財政破綻だ。ギリシャのケースはこれに当たる。格別の産業がなくて公務貝ばかり多く、徴税機構もまともに機能していない。国家財政についての粉飾決算が2009年10月の政権交代で暴露され、問題が一挙に顕在化した。

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豚が空を飛ぶ奇跡? アイルランドの復活

ヨーロッパ企融危機のニュースが、連日のように報道されている。では、ユーロ圏で、経済成長率が最も高い国と最も低い国はどこかをご存知だろうか?

多くの人は、「ドイツが最高で、ギリシヤが最低」と答えるだろう。2010年においては、概略そうだった(正確には1位スロベニア、2位フィンランド。ドイツが3位)。IMF(国際迦貨基金)の予測によると、11年も同じ傾向が続く。

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破綻論理で増税でなくマニフェスト見直しを

新聞等の報道によれば、政府税制訓査会は、所得税と相続税の増税に向けて検討を開始した。高所得者や高額資産保有者を対象に、2013年度以降の実施を日指す。年末にまとめる「税と社会保障の一体改革」の大綱にこれを明記する方針だという。

なぜ所得税・相続税の増税が必要なのか? それは、「消費税を増税すると低所得者の負担感が重くなるので、これを是正するために、高所得者の課税を強化する必要があるからだ」という。

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財政への信頼崩壊は財政危機を加速する

11月8日、民主、自民、公明の3党が、復興債(11兆5500億円)の償還期間を「25年」とすることで合意した。所得税の増税期間も、政府・与党の当初案であった「10年」から倍以上に延びる。

この結果、所得税では、2013年から25年間、税額の2.1%が「復興特別所得税」として上乗せされ、7.5兆円(単純計算で年間3000億円)が徴収される。

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