脱原発は産業構造と雇用の問題を惹起

ドイツが脱原発に踏み切った。2020年までにすべての原子炉を段階的に停止する。

メルケル政権は、昨年秋に原発の運転期間延長を決めたばかりだ。ドイツでは脱原発の議論がこれまでも活発であったとはいえ、今回の決定は福島原発の事故を受けての方向転換だ。

続きを読む

貿易赤字は継続する 輸出立国時代は終焉

貿易収支は4月に赤字となり、5月上旬には赤字額が拡大した。今後、LNGなど発電用燃料の輸入が増えるので、赤字が継続する可能性が高い。貿易赤字の定着は、日本の経済構造が大きく変化したことを示している。

ただし、これが構造変化であることは、必ずしも広く認識されていない。多くの人は、次のように考えている。「赤字は一時的なもので、生産能力が回復すれば黒字になるだろう。そもそも、ただ1回の震災によって、日本経済の構造が根本から変わることなどありえない。東日本大震災が阪神・淡路大震災より規模が大きかったのは事実だが、質的に違うことが起きるはずがない」。

続きを読む

貿易赤字の定着は通念の変更を迫る

4月の貿易収支は、4637億円の赤字となった。昨年4月は7292億円の黒字だったので、1兆2000億円ほど赤字が拡大したことになる。この数字は、日本経済に大きな構造変化が生じていることをはっきりと示している。

4月の貿易収支が赤字となった主原因は、輸出の減少である。特に自動車の落ち込みが激しい。これは、言うまでもなく、東日本大震災で自動車生産のサプライチェーンが損壊して生産が減少したためだ。

続きを読む

企業の海外移転は電気料金上昇で加速

東京電力福島第1原子力発電所事故の損害賠償の仕組みが決まった。

基本は、東電が無限の責任を負って賠償を行うということだ。ただし、賠償は巨額で支払いは長期間にわたるため、東電が債務超過に陥って破綻しないよう、特別法で設立される「機構」が、優先株を引き受ける。国は機構に対して公的資金を注入する。

続きを読む