日本のものづくりを冷静に考え直そう

日本の製造業をめぐる条件が、このところ急速に変化している。

まず9月の鉱工業生産指数は、前月比1.9%の低下となり、6月から4カ月連続の低下となった。この背景には、エコカー補助金の終了と、対中国輸出の伸び悩みがある。2009年春からの景気回復は、この2つの要因に支えられた一時的なものにすぎないことが明らかになったわけだ。

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法人税引き下げでなく課税ベース拡大が必要

2011年度税制改革の焦点は、法人税率の引き下げであるとされている。引き下げが必要である理由として、「日本では法人税の実効税率が高い」ということが挙げられている。

しかし、「実効税率」と言われているものは、課税所得に対する表面的な税率であり、法人の実際の負担率とのあいだにはかなりの乖離がある。

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さらに失われる十年の入り口に立つ日本

中国への輸出が鈍化したことなどで、昨年春以来増加してきた輸出が全体として伸び悩んでいる。国内では、エコカーの買い替え補助がすでに終了した。鉱工業生産指数はすでに6月から減少に転じている。7~9月期の実質GDP成長率は、マイナスになる可能性が高い。

こうしたことを背景として、政府は10月の月例経済報告において景気判断を1年8か月ぶりに下方修正し、「足踏み」とした。しかし、これからの日本経済は、むしろ「下落」すると考えるべきだろう。

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