日本企業は経済危機を克服できたのか?

東京証券取引所の一部上場企業522社の2010年4~6月期決算で、経常利益が前年同月比約4.3倍になった。これを伝える新聞記事は、「リーマン・ショックで落ち込んだ国内企業の復調が鮮明になった」としている。こうした記事を見ていると、「日本企業は順風満帆」という印象を受ける。

しかし、本当にそう考えてよいのだろうか? 数字をよく見れば、じつはそうではないことがすぐにわかる。

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ストック劣化対策は人的資本の増強で

経済の議論は、所得や消費などのフロー量を中心として行なわれることが多い。しかし、ストック面から経済を見ることも重要である。所得などのフローを生み出すのはストックであるから、一国経済の長期的なパフォーマンスを決めるのは、国が保有するストックの量と質だ。

財政赤字の論議においても、通常は毎年度の赤字が問題にされる。しかし、本当に重要なのはストック、つまり国債残高である。

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来年度予算編成で財政の将来が見える

来年度予算の編成作業がこれから始まる。2010年度予算で生じた税収と歳出の異常なアンバランスを引き継いでの予算編成は、どのような政治環境の下でも大変困難な課題だ。来年度予算の場合は、参院選の結果発生した「ねじれ国会」という新たな制約が付け加わる。予算編成は、想像を絶する困難な作業となるだろう。

来年度予算の骨組みに関して、菅直人首相は、国債発行額を44兆円以下にとどめると選挙前から約束している。このハードルは越えられるだろうか?

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