日航と同じ問題が公的年金にもある

日本航空の再建に関して、企業年金の削減が最重要の課題となっている。

日航は企業再生支援機構の管理下で、公的資金投入を含めた資本増強などによる再建を目指している。しかし、手厚い年金支給を受けたままで公的資金を投入することに対しては、国民の反発が強い。年金・退職金債務の積み立て不足は、2009年3月末で3000億円を超えている。金融機関からの借り入れなどである有利子負債が約8000億円であることと比較して、これは大変大きい。

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制御不能に陥った日本の国債発行

日本の財政は、空前の危機に陥っている。2009年度当初予算では約46兆円の税収を見込んでいたが、経済危機で企業利益が激減したため、税収も激減した。8月末現在の税収実績は、前年同月比で73%の水準にしかなっていない。このまま推移すれば、今年度の税収は40兆円を下回る。これは、1985年頃の水準だ。つまり、日本の税収は、25年ほど前の状態に逆戻りしてしまったことになる。他方で、歳出がこの25年間に増加したことは言うまでもない。

このため、国債発行額は50兆円を超し、国債発行が税収を上回るという異常事態に陥った。税収に対する利払い費の比率は、2割を超える。利払い費に償還分も合わせた国債費全体では20兆円を超え、社会保障費の25兆円に迫る。

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CO2 25%削減はもう達成されている

鳩山政権が掲げる温暖化ガス削減の中期目標「2020年までに1990年比25%減」に関連して、産業界から強い反対が怒った。「こうした過大な目標を押しつけられると、生産を無理やり減少させなければなず、大きな問題が生じる」という主張である。

これに対して、この連載の第428回で、「経済危機によって生産活動は大幅に低下しているから、温暖化ガスの排出はすでにかなり減少しているはずだ」と述べた。

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