これからの成長源泉を新興国に期待する意見が増えている。「先進国の早期回復は望めない。したがって、日本の輸出産業は、輸出先を中国やインドなど成長率の高い新興国に切り替えるべきであり、それによって再び輸出に依存した成長ができる」との考えだ。特に中国は、積極的な内需拡大策によって先進国に先駆けて回復しているので、今後の世界経済の牽引役になると言われる。
企業の経営者には、こうした展望を持つ人が多い。6月19日に発表された「通商白書」も、新興国の市場を開拓すべきだとしている。以下では、このような考えに疑問を呈したい。