ついに発動された日銀プットが意味するもの

日本銀行は2月3日、金融機関が保有する企業株式の買取り再開を決定した。買取り総額は1兆円で、2010年4月末までの時限措置とする。買取った株式は、12年3月末までは市場売却せず、その後17年9月末までに処分する。

なお、日銀による株式買取りは、02年11月から04年9月にかけても行なわれ、総額2兆円あまりを買取った。また、政府が06年9月に終了した「銀行等保有株式取得機構」による株式買取りを12年3月末を期限に再開する法案が衆議院を通過している。

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IMF、世銀が予測する中国の不安定化

中国の農村から都市部への出稼ぎ労働者「農民工」のうち、約2000万人が工場閉鎖などで失業し、帰郷したと報道されている。2月2日に、中国共産党中央農村工作指導グループの陳錫文主任が述べた。

約1億3000万人の農民工のうち15.3%が失業しており、毎年600万~700万人が新たに出稼ぎに出るため、今年は約2500万人の就業圧力がかかるという。農民工の失業が増加しているとの報道はこれまでもあったが、これは共産党幹部の発言であるだけに注目される。

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出生率を上げて内需拡大を図る

日本は今、輸出の急減による未曾有の有効需要縮小に直面している。これを放置すれば、日本経済は、これまで経験したことのない深刻な経済停滞に陥る。

それを解決する手段は、金融緩和ではない(量的緩和は企業の資金繰りを助けるが、それ以上の効果はない。輸出が激減する状況では、資金繰りが好転しても金利が引下げられても、生産活動や設備投資は活発化しない)。また、諸外国が金利引き下げを行なった結果、円安誘導で外需依存経済成長を復活させることもできない。したがって、有効需要を補填する手段は、財政赤字の拡大による財政支出の拡大以外にはない。

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金融政策が機能しない今回の経済危機

今回の経済危機に先立つアメリカのブームの特徴は、住宅価格がバブルで上昇しただけでなく、消費が増えたことだ。アメリカは国全体として負債を増やしたが、家計も負債を増やして消費を増加させたのである。

住宅価格のバブルが崩壊すれば、住宅を担保に急増してきた個人ローンの増加は縮小せざるをえない。したがって、消費が減らざるをえない。2008年12月のアメリカの小売売上高が前年同月比9.8%減となったことで、それがはっきりと表れた。

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