最適経済圏の大きさと危機への対応

ヨーロッパの小国が金融危機によって大きな打撃を受けている。典型例はアイスランドだ。人口わずか32万人の小国が金融立国を目指したが、金融危機によって国家破産的な状況に陥っている。

ヨーロッパ最貧の漁業国だったアイスランドは、1970~80年代の石油ショックで50%にもおよぶインフレを経験したが、90年代に自由化と民営化が進められた。アイスランドの銀行はインターネットバンキングと高金利を武器に、ヨーロッパ各国から預金を集めた。国内銀行の総資産は、GDP(国内総生産)の10倍にもなった。1人当たりGDPが、2004年には世界6位に、06年には3位になった。

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新年合併号の予測が現実化してしまった

11月の貿易統計速報が公表された。その内容は、驚愕すべきものだ。すなわち、輸出総額は前年同月比26.7%減(約1.9兆円の減)の5兆3266億円となり、月次統計が比較可能な1980年以来、最大の減少率になった。対米輸出は同34.0%の減、対中国は24.5%の減となった。

特に問題なのは、対中国の輸出が大きく減り始めたことだ。なぜなら、これは輸出減少の第2フェイズの始まりだからである。

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世界経済の調整が中国にも及び始めた

中国国家統計局の発表によると、11月になって中国の工業生産が急減速している。対前年比で、粗鋼12.4%減、内燃機関45.5%減、トラクター23.2%減、小トラクター42.4%減、火力発電16.6%減などとなっている。

これは、不動産投資の縮小が主因と説明されているが、世界経済危機が中国にも影響を与え始めたことの結果でもあると考えられる。中国は、貿易依存度が高い国なので、世界経済の変化によって大きな影響を受けるのである。

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社会資本整備の好機を生かせない悲劇

日本の公共事業費は、小泉純一郎内閣以降、継続的に圧縮されてきた。国民経済計算ベース公的固定資本形成の対実質GDP比は、2000年頃までは7~9%程度であったが、01年度から継続的に低下し、04年度には4%台になった。さらに08年7~9月期には3%にまで低下した。

公共事業がこのように圧縮された背景には、道路を中心として地方部に過剰な公共事業が行なわれているとの認識があった。地方部の公共投資が「ムダ」と言わざるをえない状況になっていたのは、否定しえない事実である。

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