今明らかになったモノづくり大国の実像

今回のアメリカの住宅バブルが日本の土地バブルと大きく違う点は、資産価格の上昇が実体経済に大きな影響を与えたことだ。

1980年代後半の日本のバブルでは、地価が高騰して土地投機が拡大した。バブルが崩壊すると、融資した金融機関に膨大な不良債権が残った。これは、基本的には土地取引と金融に限定された問題であった。

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日本経済は6年前に逆戻りする

目を疑うような経済指標の悪化が、次々に発表されている。いわく、11月の国内新車販売台数が前年同月比27%減、10月の鉱工業生産指数が前月比3.1%減、経済産業省による11月の製造工業生産予測指数が前月比6.4%減、パナソニックの2009年3月期営業利益見通しが前期比35%減、等々。

これらのデータは、日本経済が未曾有の経済危機に直面しつつあることを示している。これから生じるのは、02年からの景気回復が崩れて経済がそれ以前の状態に戻る過程と考えることができる。そう考える理由は、第一に、景気回復が異常と言えるほど外需に依存していたこと、そして第二に、輸出の増加をもたらしたものがバブルだったことである。したがって、「経済が元の状態(つまり、02年から03年頃の状態)に戻る」というのは、十分ありうることである。

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金融・財政の機能不全は日本経済を長期に蝕む

財務省が11月5日に発表した4~6月期の法人企業統計によると、金融機関を除いた全産業の経常利益は、前年同期比5.2%減となり、4期連続で減少した。製造業の全業種で経常利益が減少しているが、なかでも一般機械(19.6%減)、情報通信機械(29.3%減)の落ち込みが顕著である。

10月末から11月初めに公表された上場企業の決算見通しでは、日本経済が今後激動にさらされることが明確に示された。日本経済新聞社の調べによると、上場企業の2008年4~9月期連結経常利益は、前年同期比20.5%の減となる。

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「トヨタショック」が意味する驚愕の事実

トヨタ自動車が11月6日に公表した決算予測によると、同社の2009年3月期の営業利益は、6000億円となる。08年3月期の利益2兆2704億円に比べると、1兆6703億円の減(73.6%の減)だ。

これは、信じられないような大きな額である。実際、これは、政府が経済対策の目玉としている定額給付金2兆円の84%に当たる。つまり、トヨタ1社の利益減だけで、定額給付金の84%が消えてしまうわけだ。トヨタ以外の自動車会社も大幅な減益を予想しているので、それらだけで2兆円の定額給付金は吹き飛んでしまうことになる。

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