気がつけば日本はガラパゴス諸島

「ガラパゴス現象」とは、隔絶した環境下で独自の生態系が進化を遂げる現象を指す。大陸から遠く離れた東太平洋のガラパゴス諸島に、巨大なゾウガメやリクイグアナ、ヨウガントカゲなどの特殊な生物が進化したことから、こう言われる。

最近、日本の携帯電話に関連して、この言葉を聞く。日本では、携帯電話の通信業者が独自の通信方式を守ろうと、仕様を決めて機器メーカーに開発・生産を委託する。このため、通話方式も通話機も、日本の国内市場でしか通用しないものとなってしまった。

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英語との情報力格差 新聞記事検索で拡大

『ニューヨーク・タイムズ』が、2007年9月18日から、オンラインで過去記事を検索・閲覧するサービスを無料化した。現在無料で利用できるのは、1851年から1922年までと、1987年から現在までの記事だ(一部のPremium articlesは有料)。23年から86年までの記事は、要約が無料で本文は有料になっている。これまでインターネットで過去記事を読むには、月7.95ドル払う必要があったから、大きな変化だ。記事が無料化されたために、グーグルなどの一般の検索サービスでもヒットするようになった。これも大きな変化だ。

アメリカの新聞は、すでに記事をネット公開している。大手紙でオンライン記事の大半が有料だったのは、ニューヨーク・タイムズと『ウォールストリート・ジャーナル』だけだったのだが、アメリカの多くの新聞は地方紙的色彩が強いので、外国人の立場からはさほど利用価値が高くない(IT関係なら『サンノゼ・マーキュリー』がよいが、金融は弱い)。世界経済の動向を見るにはニューヨーク・タイムズとウォールストリート・ジャーナルだったが、いずれも有料だった。だから、無料化の意味は大きい。

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世界経済を撹乱した日本の低金利政策

日本の株価下落は、アメリカの無謀な住宅ローンのとばっちりだとされている。あるいは、政治の貧困で日本が見限られたため、外国人投資家が日本株を売るからだとされている。新聞や雑誌の論調は、概してそのようなものだ。

しかし、最大の原因は、これまでの日本のマクロ経済政策の歪みにある。サブプライムローン問題は、日本の外で発生したとはいえ、日本の超低金利政策がそれを引き起こした可能性は、決して否定できないのだ。

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為替レートの予測は原理的に不可能

為替レートが激しく変動しているので、新聞や雑誌に予測記事が多数登場している。これからもますます増えるだろう。

為替レートは貿易をはじめとする経済活動に大きな影響を与えるから、人びと画素の将来に関心を持つのは、当然のことだ。そして、「専門家は為替の動向をよく知っているはずだから、彼らの意見を聞きたい」という要求が出てくるのも当然である。

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