政策論議を歪めるマスメディアの構造

参議院選挙が間近だというのに、国の将来を問う議論が聞こえてこない。言うまでもなく、論議すべき問題がないわけではない。まったく逆であって、問題は山積している。経済問題に限っても、選挙が終われば消費税増税がアジェンダに挙がるのは必至だ。

一時は議論された法人税減税もいつの間にか消えてしまったが、財界が減税要求を引っ込めたわけではないので、選挙後に復活する可能性はある。日銀政策金利の引き上げも、選挙後に行なわれるだろう。

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なぜ異常な円安が批判されないか

円安が進んでいる。先頃公表されたBIS(国際決済銀行)の年次報告書は、最近の円安を「明らかに異常」と指摘している。

主要通貨との為替レートを1年前と比較してみると、次のとおりだ。ドルに対しては、1ドル114円から123円台に下落。ユーロに対しては、1ユーロ146円から165円台に下落(最安値)。ポンドに対しては、1ポンド211円から246円台に下落。実効為替レートで見ると、1985年9月のプラザ合意以前の安値になっている。

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出発時からすでに誤りだった年金制度

年金保険料記録がズサンであることは言語道断であり、確実な対応が必要なことは言うまでもない。しかし、年金の問題はそれだけではない。制度そのものに深刻な問題がある。前回指摘したのは、国民年金の未納分をサラリーマンが補填していることだが、制度の根幹にも誤りがあるのだ。

私は、これについて1980年代から繰り返し書いてきた。だから、また繰り返すのは気がひける。しかし、これは国の存立にもかかわる重大事なので、この機会にもう一度書きたい。

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