財務省が11月13日に発表した2006年度上半期(4~9月)の国際収支統計によると、所得収支黒字額が貿易収支黒字額を上回った。原油価格が落ち着いたので、今後貿易収支の黒字は拡大するだろう。しかし、所得収支の黒字が縮小する事態は考えにくい。したがって、「貿易大国から投資立国へ」という傾向は、定着したと言える。
ところが、こうした大きな構造変化にもかかわらず、日本の対外資産運用の実態は、とても「投資立国」とは言えない段階にある。それは、アメリカが債務国であるにもかかわらず所得収支が黒字であることと比較してみると、明らかだ。これは前々回も述べたことであるが、重要な点なので、背景を詳しく調べてみよう。